――それは小さな家ほどの大きさで、重さ約九〇〇〇トン、時速五万キロメートルで移動していた。

西暦2109年、太陽に接近しつつある未知の小惑星が発見された。その後の観測の結果、怖るべき事実が判明、この天体は八カ月後に地球と衝突するというのだ! そうなれば爆発の被害はもとより、粉塵による太陽光の遮断と硝酸雨のため、地球は今後数十年間居住不能な死の星と化してしまう。この危機に際し、最新鋭の宇宙船「ゴライアス」は特殊任務を命じられ小惑星へと向かったが……巨匠が満を持して放つ迫真の宇宙SF!

ハヤカワ文庫『神の鉄槌』初版より

アーサー・C・クラークの『神の鉄槌』ストーリーは、地球に向かう進路を持つ小惑星が発見されたというもの。

もちろんぶつかってしまっては甚大な被害が予想されるわけで、人類は小惑星への対処を求められる。いかにもありそうな設定だが、そこはさすがクラーク。地球の混乱ぶりを描くのではなく、月や火星の移住民と未来の人類の姿を見事に描いている。

小惑星の衝突に怯える地球、他の惑星に住む未来の人々。そんな題材ならいくらでも大長編を書けるだろうが、300ページにも満たない小説にまとめきっている。

アメリカでは映画『ディープ・インパクト』の原案として映像化されている。

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