みなの衆、お聞きなされませぬか、愛と死とのこの美しい物語を。

愛の秘薬を誤って飲みかわしてしまった王妃イズーと王の甥トリスタン。この時から2人は死に至るまでやむことのない永遠の愛に結びつけられる。ヨーロッパ中世最大のこの恋物語は、世の掟も理非分別も超越して愛しあう“情熱恋愛の神話”として人々の心に深くやきつき、西欧人の恋愛観の形成に大きく影響を与えた。

岩波文庫、第72版

ベディエの『トリスタン・イズー物語』は19章からなる伝説、説話だ。

ケルト(現在のイギリス、フランス、ドイツ南部など)に起源をもつという本作は、恋や愛、不倫などけっこう過激。文章も難しくなくテンポがいいため飽きずに読める。

元々の散文は中世ころに広まったそうだが、時代と共に散逸してしまった。多言語への翻訳や翻案など、お話としてグチャグチャになってしまったものをベディエが小説としてまとめたという形になる。

そのため複数のバージョンが存在する。興味のある人は調べてみるといいだろう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました